
スイスは、ヨーロッパの十字路と呼ばれ交易が盛んに行われていたため、為替業が古くから発達し、各国の王族、貴族、富豪の資金を保全・保管しています。
このような背景から、スイス金融機関に対する信頼は厚く、特に富裕層向け金融サービスを行うプライベート・バンク(Private Bank)が近年再び注目を集めています。
プライベートバンクの元々の意味は「経営に無限責任を負うプライベートバンカー(Private Banker)が所有し、経営する銀行」です。スイスではこれが(プライベートバンクとは異なる)「プライベートバンカー」と名乗るための条件の一つです。この名称は極めて貴重なもので、1997年にスイス・プライベートバンカー協会(SPBA)がこの言葉を著作権で保護したほどです。
また、規模の拡大を追わない所が多く、スタッフ数も数十人から数百人ぐらいまでの小規模な経営規模がということも特徴です。
その形態から、プライベートバンクは自己勘定取引を行わず、結果経営の安定性が優れていると言われ、富裕層からの信任を集めています。(リーマンショック時にも比較的傷が小さかったことも信頼に繋がっています。)
ちなみに、これは広く誤解されているのですが、スイスの大手商業銀行として著名なUBSやクレディ・スイスは、厳密に言えばプライベートバンクではありません。正確には「プライベート・バンキング・サービスも提供しているスイスの大手商業銀行」となります。(http://zuuonline.com/archives/2132より抜粋)
顧客にとっての魅力は、可能な限り一切損をしないよう、パートナーたちが細心の注意を払って経営を行っていることです。このため、他の銀行よりもリスク回避型の保守的な戦略をとることになります。
ル・セルヴァンがスイスのプライベートバンクに口座開設をご案内する場合、考慮するのは「顧客サービスの質・守秘義務厳守と安全性・投資に関する助言の質」です。そして、最も大切なのは長い間お付き合いすることになる担当者その人の人柄です。
資産を預ける銀行も、今は世界中に分散させる時代です。スイスのプライベートバンクが最も優れているとは言いませんが、スイスのプライベートバンカーと付き合うという選択は資産管理における最高の世界基準を得たことになります。銀行を選ぶ際の一つの選択としてスイス・プライベートバンクを考えてもよいのではないかと思います。
COLUMN
スイス・プライベート・バンカーについて
単なる職業ではなく、芸術の域に
スイス・プライベート・バンカーズ協会は、プライベート・バンカーの特権的地位を認めた「銀行および貯蓄銀行に関する連邦条例」の制定後、1934 年に設立されました。協会は現在7 行の銀行で構成され、ジュネーブの常設事務局の支援を受けて、プライベート・バンカーの職務における利益の保護に努めています。
プライベート・バンカー、激変にも耐え得る一枚岩
「プライベート・バンカー」とは、無制限の責務とほぼ同じ意味であるといえます。また、自由な事業、独立性、伝統、能力と社会への開示性といった理論も体現しています。日々のニュース報道がもたらす不安と動揺をよそに、プライベート・バンカーは常に指針としてきた価値に忠実であり続けます。自らを際立たせるそうした価値を、固い信念で守り続けている。言いかえれば、絶え間なく変動する金融業界において、基準となる指標を設定したといえます。
いつの時代にも変わらない価値
プライベート・バンカーは銀行の債務において、企業と個人の全財産に関して無限責任を負っています。顧客一人一人の対応に十分な労力と時間を注ぎ込み、目先の利益より長期間での成績を重視して、顧客の資産が堅実かつ安全な手法で運用されるように保証します。プライベート・バンカーの信用は、持続的な成功につながる、統合性、信頼性、実務知識、本質的価値といった資質に基づいています。そして顧客への配慮は、プライベート・バンカーによる資産管理業務において最も重要な位置を占めています。
(スイス・プライベート・バンカーズ協会ホームページより抜粋)