リスボン‐ポルトガルは同国のゴールデン・レジデンス・パーミット・プログラム(居住権取得プログラム)で必要とされる最低限の投資額を引き下げました。その結果、同プログラムはEU圏内で最も居住権を取得しやすい投資による居住権取得プログラムのひとつとなりました。

個人富裕層およびそのご家族の方を対象とした居住権および市民権取得に関するプランニングの分野において世界的リーダーであるヘンリー&パートナーズは、同社のレポート「グローバル・レジデンス・アンド・シチズンシップ・プログラム(GRCP)2015」の中で、ポルトガルのゴールデン・レジデンス・パーミット・プログラムを今年度最も注目の高い投資による居住権取得プログラムとして紹介しています。これは、投資による居住権取得プログラムの条件のひとつである最低投資額を35万ユーロに引き下げるというポルトガル政府の発表を受けてのことです。

同社が毎年発行するGRCPレポートでは、世界の主要な投資による居住権および市民権取得プログラムを科学的な手法を用いて系統的に分析しています。また、移民法および市民権を専門とする弁護士、経済学者、カントリーリスクの専門家、学術研究者など、投資移民分野の第一線で活躍している専門家による分析やコメントも掲載しています。

同レポートの調査対象である世界の主な居住権取得プログラムの中で、ポルトガルはグローバル・レジデンス・プログラム・インデックス(GRPI)でトップでした。このインデックスでは、プログラムが次の10種類の指標に基づいてランク付けされています:評判、生活水準、税制、ビザ無しで渡航できる国の数、居住権取得の手続きにかかる時間および手続きの質、コンプライアンス、投資条件、総合費用、市民権取得までにかかる時間、市民権取得の条件。

同社の最高経営責任者エリック・メジャーは以下のようにコメントしています。「このレポートで使用されている10種類の指標の内、ポルトガルは総合費用の面でトップでした。これは、ポルトガル政府が同国の居住権の取得に必要な最低投資額を引き下げた結果、他のプログラムに比べて必要とされる合計投資額が大幅に減少したためです。この変更により、ポルトガルのプログラムはEU圏内で最も経済的に有利なプログラムのひとつとなりました。」

ただし、同プログラムでは、引き下げられた資本条件に関連して、新たな制約も導入されています。例えば不動産に関して、築30年以上または都市再生の対象地域にある不動産物件への投資のみが、新しい最低投資額の適用対象となります。この条件が満たされない場合、従来通り50万ユーロが最低投資額となります。また、購入した不動産の改装作業代も最低投資額の一部として考慮されます。購入した不動産が人口が少ない地域にある場合は、最低投資額がさらに引き下げられます。

ちなみに、18歳以上の子供は、ポルトガルで勉強していなくても、居住権を持っている家族と一緒にポルトガルに在住できるようになりました。

また、新たな最低投資額が研究活動(35万ユーロ以上)や、芸術作品または自然遺産(25万ユーロ以上)、中小企業への資本投資(50万ユーロ以上)などに対して導入されました。

ポルトガルの評判は非常に高く、人間開発指数のランキングで上位にランク付けされており、世界で最もグローバル化が進み、平和で生活水準が非常に高い国のひとつとみなされています。豊かな歴史を有し、活発な文化と圧倒的な美しさを誇るビーチや田舎の風景に恵まれたポルトガルはヨーロッパで最も古い国のひとつです。同国は、欧州連合の加盟国です。

居住者に課される税負担に関しては、ポルトガルは企業および個人の両方においてGRPIで最下位レベルに属しています。ポルトガルの居住権取得者はシェンゲン協定加盟国にビザ無しで渡航することができます。また、同国は比較的高いレベルのコンプライアンス基準とデューディリジェンスを採用しています。