オーストラリア政府は、同国のビジネスイノベーション・ 投資プログラムにおける、高額投資家ビザ(Significant Investor Visa:SIV)とプレミアム投資家ビザ(Premium Investment Visa:PIV)に関する規定および最低条件を更新しました。

SIVは、投資プログラムの新規フレームワークの導入に伴い、2015年4月24日に一時的に停止され、新しい規定は、投資プログラムが再開された7月1日から有効となりました。今回の新しいガイドラインの下では、申請者は500万豪ドルを国内投資に拠出する必要があり、その内10%をベンチャー投資資金に、30%を小資本投資に充てなければなりません。残り60%は、その他のオーストラリア証券投資委員会(ASIC)の統制管理下にある安定したファンドに投資します。住宅不動産に直接投資を行うことはできません。また、投資を4年間継続しなければなりません。

SIVのその他の条件に変更は無く、従来通りまず4年間の一時ビザが支給され、その4年間の間に160日以上オーストラリアに滞在した場合、永住権に切り替えることも可能です。

また、プレミアム投資家ビザ(PIV)も7月1に更新され、PIVの場合は1年間に1500万豪ドルの投資を行うことが義務付けられています。こちらの場合は、滞在条件が無く、12か月間継続して投資を行った場合、永住権を得ることができます。

認められている投資対象の幅がSIVの場合よりも広く、国債や上場していない民間企業への投資も含まれています。

ニュージーランド市民を除くすべての外国人は、オーストラリアに渡航する前にビザを取得する必要があります。外国人の移民には「一時的」と「永住」の2種類があり、それらの下に約120種類の「下位分類」ビザがあります。ビジネスイノベーション・ 投資プログラムには、4種類のビザがあります。

申請者はEOI(Expression of Interest:申請可否伺い)を移民局に提出し、州政府またはオーストラリア貿易促進庁による申請許可を得てから、ビジネスイノベーション・ 投資プログラムの4種類のビザのいずれかに申請することができます。